「7日でわかるパチスロの稼ぎ方講座」、本日は3日目。
前回はパチスロで稼ぐことは何故可能なのか、その基本的な仕組みや稼ぎやすい要因について説明した。
2日目をじっくり読んでもらえば、パチスロで稼ぎ続ける事ができる理由については、おおよそは理解してもらえたと思う。
前回までの2回は、パチスロの基本的な仕様から、パチスロで稼ぐという事の基本原理についての解説だったが、今回からは具体的な方法論について解説していく。
3日目の講座内容は、パチスロ稼働手法の一つ「高設定狙い」について説明して行く。
「高設定狙い」とは?
パチスロで稼ぐための稼働手法としては、以下のような二通りの勝ち筋がある。
- 高設定狙い
- ハイエナ狙い
ハイエナ狙いについては4日目の講座で詳しく解説する。
今回は高設定狙いについての解説だ。
高設定狙いとは、名前の通り「内部的に高設定となっている台を打ち、プラスの期待値を積み重ねる稼働手法」である。
2日目の講座で解説したように、機械割が100%を超える設定の台を打ち続ければ、確実にプラス収支を得る事ができる。
その場合、より高い機械割の台を打てば、より大幅なプラス収支と高い勝率を得られる。
高設定狙いとは、より高い機械割の台を出来るだけ長時間(正確には多いゲーム数)稼働する事により、プラス期待値を積み上げた結果として、実際のプラス収支も積み上げる事を目的とした稼働手法だ。
「出来るだけ高い機械割の台を、出来るだけ多いゲーム数稼働する」
高設定狙いの目的は、端的に表現すればこうなる。
もちろん本質的な目的は「パチスロで稼ぐ事」なのだが、その手法としての高設定狙いで意識するべきは、とにもかくにも「高設定台をたくさん回す」事に尽きる。
「設定」と「機械割」と「期待値」
「設定」とは?
2日目でも説明したが、あらためて詳しくパチスロの「設定」について解説していこう。
パチスロには、ボーナスが当選する確率や小役の確率、ARTなどの抽選確率などの出玉性能、つまりは勝敗に関わる性能を段階的に設定できる機能として「設定」というものが用意されているのだ。
出玉性能を「設定」できる機能の事を「設定」と呼んでいるので文章的に読みづらいかもしれないが、こう呼ばれてしまっているので仕方ない。
ボーナス確率 | 機械割 | |
設定1 | 1/168.5 | 97.0% |
設定2 | 1/161.0 | 98.0% |
設定3 | 1/148.6 | 99.5% |
設定4 | 1/142.2 | 101.1% |
設定5 | 1/128.5 | 103.3% |
設定6 | 1/127.5 | 105.5% |
これはアイムジャグラーEXのスペック表だが、設定1から設定6まで段階的にボーナス確率に差がつけられているのがわかるだろう(機械割の意味については、この後で解説する)。
この設定というものは、基本的には6段階で調整する事が出来る様になっている。
一般的な仕様としては、設定1は負けやすく、設定6は勝ちやすいとなっているのが普通である。
上の表を見てもわかるように、設定1ほどボーナス当選確率が低く、設定6へ行くにしたがってボーナス当選確率が上昇している。
このように、一般的には6段階設定で、設定1が最も負けやすく、設定6が最も勝ちやすいという事になるのだが、全ての台がそういった仕様になっているわけではない。
例えば、機種によっては設定の調整段階が5段階だったり4段階だったりするものもある。
最近ではあまり見かけないが、2段階設定というものも過去にはあったし、極めて稀なケースではあるが、1段階設定という調整できる余地がない機種というものも存在した。
また機種によっては設定1最も勝ちやすく、で設定6が最も負けやすいというものも存在したが、現在ではそういったものを見かける機会は全くないと言っても良い。
普通に考えれば、そのような紛らわしい仕様だとホールは嫌がるだろうから、今後も余程の事がなければ登場する事はないと思われる。
段階の数については、6段階でなければいけないという事はなく、その段階数は6段階を上限としてパチスロを作るメーカー側が好きに決める事ができる。
パチスロで勝つための知識としては必要ないので詳しい説明は割愛するが、パチスロがホールに導入される過程で検定というものを受ける必要がある。その検定を経てパチスロの規則に合致している事が確認された台がホールに導入される流れになっているのだが、設定の段階が少ない方が、その検定の手間や検定落ちのリスクを低減できるという事情もあるようだ。それで6段階ではなく4段階設定、場合によっては2段階設定などを採用しているケースもあるとの事。
「機械割」とは?
ここでふたたび、アイムジャグラーEXのスペック表を見てみよう。
ボーナス確率 | 機械割 | |
設定1 | 1/168.5 | 97.0% |
設定2 | 1/161.0 | 98.0% |
設定3 | 1/148.6 | 99.5% |
設定4 | 1/142.2 | 101.1% |
設定5 | 1/128.5 | 103.3% |
設定6 | 1/127.5 | 105.5% |
ボーナス確率については分かりやすいと思うが、機械割については良く分からない人もいるだろうから、詳しく説明していこう。
機械割とは、パチスロにおいて投入枚数(ゲームを進める中で消費したメダル枚数)に対して、払出枚数(ゲームを進める中で払い出された枚数)の割合を表した数値である。
こう説明されただけではピンと来ない人も多いだろうから、もう少し噛み砕いて説明しよう。
例えば、上の表にあるアイムジャグラーEXの場合、設定1の機械割は97.0%となっているが、これは投入枚数に対して97.0%の払出しがあるという事だ。
つまり、アイムジャグラーEXの設定1を3枚掛けで1,000G回した場合、3×1,000=3,000枚のメダルを投入する事になるが、そのうちの97.0%だから、3000×0.97=2,910枚が台から払い出される。
こうなると、3000枚投入して2910枚が帰って来るのだから、差し引きで-90枚、つまりアイムジャグラーEXの設定1を1,000G回すと90枚分損をするという事になる。
逆にアイムジャグラーEXの設定6だったらどうなるだろうか。
同じく3枚掛けで1000G回した場合を考えて見ると、3×1,000=3,000枚の投入枚数は同じだが、この3,000枚に対して払い出されるのが105.5%となるから、3000×1.055=3,165枚が台から払い出されることになる。
こうなれば、3000枚投入に対して3,165枚が帰って来る事となり、差し引きで+165枚、つまりアイムジャグラーEXの設定6を1,000G回すと165枚分得をするのである。
ちなみに上の条件では、ボーナス中の投入枚数などは話がややこしくなるため割愛したが、実際の機械割にはボーナス中の投入枚数も当然含まれている。
例えばアイムジャグラーEXならボーナス中は2枚掛けとなり、ビッグボーナスなら21G、レギュラーボーナスなら8Gを消化するが、ここでの投入枚数も機械割の計算には含まれている。
上の説明では、非常にキッパリと〇〇〇枚分損をするとか、〇〇〇枚分得をすると表現してきたが、これは実収支の話ではない。
ここまでの話は、あくまでも理論値、期待値であり、実践上で必ずそうなるという話ではない。
アイムジャグラーEXの設定1を1,000G回した結果、+1,000枚になっている事もあれば、設定6を1,000G回した結果、-500枚となっている事もある。
機械割が示す数値というのは、膨大な試行ゲーム数を実践して、アイムジャグラーEXの設定1なら、1/168.5の当選率に内部設計されているボーナスを、実際に1/168.5で引き当てられた場合の結果(もちろんビッグ、レギュラーの比率も設計どおりに当選させた場合)である。
だから1,000G程度なら結果は荒れに荒れるし、10,000G回しても綺麗に機械割どおりの結果にはならない事がほとんどである。
しかし、多くの試行回数をついやして平均化すれば機械割通りの結果に落ち着く、これが稼ぎ方を知っているスロッターが良く口にする「期待値」というものの根底にある考え方だ。
これが2日目の講座でも扱った、「抽選回数を増やせば平均的な結果が得られる」というものである。
「機械割」「出玉率」「ペイアウト(PAYOUT)」の違い
「機械割」の同義語として、「出玉率」や「ペイアウト」がある。
用語が複数あると何が違うのかと混乱するかも知れないが、結論を言えば全て同じ意味を指している。
元々は出玉率というのが、パチンコ・パチスロ業界用語的には主流のようだ。
実際、パチンコについては出玉率と表現するのが一般的だろう。
機械割やペイアウトという言葉は、パチスロ雑誌で使われることによって一般化したと言われている。
ユーザー側で一番定着しているのは機械割であるから、スロッター同士のやり取りで使うなら機械割を使うのが確実だろう。
出玉率やペイアウトについては、機械割と同じ意味の言葉として、使われている場面を見かけた時に理解できれば問題ない。
「期待値」とは?
機械割についての説明を理解してもらえたなら、期待値については既に理解したも同然だ。
先ほどの説明で「アイムジャグラーEXの設定6を1,000G回すと165枚分得をする」としたが、この+165枚が期待値である。
つまり、内部設計通りにボーナスなどが出現した場合に得る事が期待できる値が期待値であり、この場合だと得る事が期待できる収支という事だから、期待収支とも言う。
実際のところ一回あたりの実践で得られる収支は、期待収支から上下に振れるのだが、延々と試行を繰り返す事で平均値は期待値に限りなく近づいて行く事になる。
パチスロで稼ぎ続けて行くという事は、この期待値を基準として、期待値(期待収支)がプラス域となるような稼働を継続して行く事である。
この期待値という考え方が無い場合、その日その日の結果に一喜一憂し、稼ぎ続けられる根拠もなく、運否天賦の博打をしているだけにすぎない状況となる。
多くのスロッターはそういった姿勢でパチスロを楽しんでおり、それこそがパチスロだと思っている。
それはそれで、趣味としてパチスロを楽しんでいる場合には結構な事だ。
しかし、もしアナタがパチスロで本当に稼ぎたい、稼ぎ続けたいと思うなら、そういった思考のままでは困る。
パチスロを賭博としてではなく、期待値を積み上げる競技として認識する事が、稼ぎ続けるためには間違いなく必要となる。
パチスロで長期的に勝ち続けている人は例外なく、この価値観を共有している。
だからこそ、稼ぎ方を知っている人は期待値というものを常に追いかけているのだ。
機械割何%以上なら狙い目?
機械割や期待値が意味するところは分かってもらえたと思うが、では実際問題として機械割の数値が何%以上であれば狙う価値があると言えるのか。
これについては、人それぞれとしか言いようがない。
そう言われても困るという人のために一応の指針を提示するなら、一般論として語るのなら103%程度が意識的に狙える下限だろう。
専業(プロ)であれば、103%では低すぎるという意見もあるだろうし、実益を兼ねた趣味としてなら103%もあれば十分とも言える。
しかし102%以下となると、「パチスロで稼ぐ」という趣旨から言えば、さすがに心もとない。
102%となると、勝率もかなり下がり、かなりの試行ゲーム数を重ねても実際の収支がマイナスになるリスクも高い。
機械割102%の台を5,000ゲーム打った場合、期待値は+300枚、20円スロット等価なら+6,000円となる。
+6,000円と聞けば悪くないように思えるかも知れないが、5,000ゲーム稼働で+6,000円の期待収支というものは、少し運が悪ければ簡単に実収支がマイナスとなってしまうような危険水域だと言える。
これも、機械割105%を期待して打っていたら、結果的に102%の台だったという事なら許容範囲内だが、最初から102%の台を狙うというのは実益を兼ねた趣味の範囲でもあまりオススメできない。
ましてや本腰を入れて稼ぐ稼働を志しているのなら、102%の台を狙うべきではない。
「105%なんて低すぎる、最低でも110%は欲しい」
こんな声も聞こえて来そうではある。
もちろん、110%というような機械割を日常的に狙える環境にあり、それなりの頻度で機械割110%の台を打つ事ができるのであれば、狙う下限を110%に設定しても全く問題ない。
しかし、例えば110%の台だけを3日間狙い続けた結果として合計で7,000ゲーム回せた場合、の期待収支は+2,100枚、20円等価交換であれば42,000円という事になる。
これに対して、105%の台を3日間合計で21,000ゲーム回した場合の期待収支は+3,150枚、20円等価交換であれば63,000円となる。
低頻度でしか打てない機械割110%の台にこだわるよりも、高頻度で打てる105%の台があるなら、そちらを視野に入れた方が多くの期待収支を得られるような環境も、実際の稼働では良くあるものだ。
もちろん機械割110%の台を狙いつつ、あぶれた時は機械割105%の台を狙えるような環境を持つ事ができたら、それに越したことはない。
考え方としては、自分の使える時間と、自分が望んでいる期待収支を考えて、どの程度の機械割まで許容するかという線引きを自分でするしかない。
そしてそれは、例えば朝一から高設定狙いをするなら狙い目を110%以上に設定しているが、午後からの稼働であれば105%まで妥協するなど、状況によって許容ラインを変化させる事で、より納得のいく稼働を実現できるだろう。
設定判別方法
設定と機械割について理解してもらえたら、より実践的な話に入りたいと思う。
機械割が高い高設定をたくさん打てば勝てるのは分かったが、その高設定を見抜くにはどうしたら良いのか、問題はそこだろう。
ここでは高設定の見抜き方、これを設定判別とか設定推測と言うが、機種個別の設定判別についてではなく、全体像について解説していく。
全体像さえわかれば、機種個別の話については簡単に理解できる。
考え方さえわかれば、あとは個別の機種に適用すれば良いだけであるため、基本的な考え方をしっかりと身に着けてもらいたい。
(基本的に)設定は分からない
高設定の見抜き方を解説すると言いながら、いきなり手のひらを反すようで申し訳ないのだが、基本的に設定は分からない。
これは何を言っているかと言えば、例えばホール側が「全台高設定」というような煽りを入れていたとしても、それが本当である保証はどこにもなく、当日のデータから見て高設定にしか見えないようなデータだったとしても、それが実際に高設定なのかは外からは判断のしようがないという話だ。
一言で言えば、「絶対はない」という事。
まずはこの事を肝に銘じてもらいたい。
というのも、設定判別や状況判断がある程度できるようになると、どうしても「早合点」しがちになる。
ある種の法則などを発見したときにも、自分のなかで筋が通ってしまうと、その発想に自分自身で縛られるような事にもなる。
しかし、そういった早合点が、結果的に得られたかもしれない利益をみすみす手放す事にも繋がりかねないのだ。
こういった事は、実際に高設定狙いを経験していけば分かる事だが、まずは「設定判別に絶対はない」という事を腑に落とした状態で、高設定狙いというものに対して謙虚に向き合ってもらいたい。
設定判別をするということは、言ってみれば「分かった気になる」事である。
だから分かった気になる事は重要なのだが、それがあくまでも分かった気になっているに過ぎない事は理解しておく必要があるのだ。
「設定はわからない」と放り出すのではなく、分かろうとして、分かった気になって、でも本当は分からない事は分かっている。
こういった精神的なバランス感覚を養うことも、設定狙いを行う上では大切な心掛けだろう。
設定が確実に分かる事もある
またまた手のひらを反すように見えるかも知れないが、実は確実に設定が分かる状況も存在する。
それはいわゆる「確定演出」というものだ。
主にパチスロの液晶演出で表現される事の多いものだが、「ボーナス終了後にこの画面が表示されれば設定4以上確定」だとか、「この演出が発生すれば設定6確定」だとか、そういった類のものである。
こういった演出が発生した場合には、確実に「設定〇以上」や「設定〇」だと思って良い。
こういった要素が比較的出やすい機種というのは、朝一から狙う分には分かりやすい機種と言えるだろうから、狙い目の一つとなる。
しかし当然、それは自分だけではなく、高設定を狙いに来る全ての人にとって同様である。
ゆえに確定演出がある方が狙いやすいかと言えば、必ずしもそうとは言えないというのが実際のところではある。
「設定判別の基本」は遊戯データで判断
設定判別の基本としては、自分が打っている台のデータと、パチスロメーカーやパチスロ情報サイトなどが公開している設定別データを照らし合わせて、自分の台がどの設定であるかを予想することになる。
BIG | REG | |
設定1 | 1/273.1 | 1/439.8 |
設定2 | 1/269.7 | 1/399.6 |
設定3 | 1/269.7 | 1/331.0 |
設定4 | 1/259.0 | 1/315.1 |
設定5 | 1/259.0 | 1/255.0 |
設定6 | 1/255.0 | 1/255.0 |
これはアイムジャグラーEXのBIG確率とREG確率だが、BIG確率とREG確率を設定ごとに見比べて見ると、有る事に気が付くと思う。
両者を見比べてみると、BIG確率は設定1から設定6までの差がそれほど大きくないのに対して、REG確率は設定1と設定6では大きな差がつけられている。
設定判別経験がない人だとイメージしづらいかもしれないが、BIG確率の設定1から設定6までの設定差(1/273.1~1/255.0)というのは、丸1日稼働したとしても設定判別要素としては全く参考にならない程度の微差と言わざるを得ない。
これに比べてREG確率の設定1から設定6までの設定差(1/439.8~1/255.0)という数値は、十分に実用的な設定判別要素と言える数値と言える。
このような場合、アイムジャグラーEXの設定判別要素として有用なのは、BIG確率差ではなくREG確率差であると言え、アイムジャグラーEXの設定判別を行う場合は、BIG確率ではなくREG確率を参考に台の設定を判別、推測することになる。
また機種によっては、小役の確率に大きな設定差がつけられているものもある。
例えばベル確率が設定1だと1/8.0に対して設定6だと1/7.2だとか、スイカ確率が設定1だと1/100に対して設定6だと1/60だとか、このような設定差が設けられていれば、それは重要な設定判別要素となる。
このようにパチスロの設定判別とは、設定によってボーナス確率や小役確率などに大きな差異がある要素に着目して、自分が打っている台や打とうとしている台がどの設定である可能性が高いかを概観して判断することを意味している。
個別の機種について、パチスロ情報サイトや情報雑誌などで見てみると「設定判別要素」とか「設定判別ポイント」とか、そういった項目があると思うが、そこで示されているのはつまり「特記して設定間格差が大きい要素」である。
設定差が大きい要素に着目して、自分の台の設定を予想するという点では、どの機種の設定判別も全く同じであるため、この基本的な部分さえ押さえておけば、どんな機種の設定判別も問題なくこなせるだろう。
もちろんこれがボーナス確率や小役確率ではなく、ボーナス終了後のエンドカードだったり、特定の演出だったりでも全く同様だ。
重要度の高い設定判別要素
設定差が大きければ大きいほど、設定判別要素としての価値は高い。
アイムジャグラーEXのボーナスで言えば、BIG確率よりもREG確率の方が設定差が大きいため、設定判別要素としての価値が高いという事になる。
ボーナス確率にしろ小役確率にしろ、設定差が大きければ大きいほど重要な設定判別要素となるのは同様だ。
しかし、設定差の大きさと同時に考慮したい要素もある。
それは、その設定判別要素の出現頻度である。
例えば、設定1で1/100,000、設定6で1/10,000という出現率のボーナスがあったとしたら、設定差は10倍もあるわけだから、もちろん有力な設定判別要素にはなる。
しかし、設定6で1/10,000となれば、丸一日打ち続けても一度お目にかかれるかどうかというものだから、設定6を打っていても1回も出現しない可能性も十分にある。
一方で、設定1で1/100、設定6で1/50という出現率の小役があった場合、こちらの設定差は2倍であるものの、出現頻度が高い事で2,000Gも回せば設定1か設定6かの判断は迷うことなくつける事ができるだろう。
このように、設定差だけではなく出現頻度という要素も含めて、より有用な設定判別要素を選定して、そこに着眼して設定を見定めていくことになる。
ホール側の打ち出しに乗っかる
今はそれほど大っぴらにはやっていないが、それでもホール側が暗に特定の機種を「全台〇以上」とか「全台〇」といったように煽る事は少なからずある事と思う。
それは外部のイベント会社が絡む場合もあれば、常連客に耳打ちするようなケースもある。
こういった「抽選勝負」や「並び勝負」となるような状況については、朝一で勝負が決する分、その後の時間を別の稼働に充てられるという意味では、効率の良い立ち回りとも言える。
これは設定判別とは言えない領域ではあるものの、信頼度の高い状況であれば「座れた時点で(期待値的には)勝ち」という事もあるため、ある種の設定判別方法とは言えるだろう。
もちろんこの場合、そのホールに対する信頼度に全てかかっているため、そこを判断する目を持ち合わせている必要がある。
この講座を終えて実践に入ったばかりだと、そういったホール信頼度の判断は中々難しいだろうと思うので、出来れば詳しい知り合いなどの意見を聞いた方が良いだろう。
ホール煽りは地域差が大きい
ホールの煽りというのは、地域差が非常に大きい事が知られている。
全くそういった煽りのない地域から、事実上の全台系イベント的なものが実施されている地域まで、非常に大きな幅がある。
自分の地域がどのような状況かは、客観的な視点がないと分かりづらいかもしれないが、もし特定日の朝にパチンコ屋に大行列が出来るような状況を見た事がないとしたら、その地域は恐らく煽りが大人しい地域なのだろう。
その事を寂しく感じる人も多いかも知れないが、ホールの煽りというのは一長一短であり、あればあるだけ良いとも言い難い。
設定狙いをする上での楽園とは、他の誰も把握していない状況で、自分だけが知っている狙い目のある状況だ。
そんな状況はなかなかお目にかかれないのだが、それに近い状況は案外身近に転がっているものである。
とくに煽りが大人しい地域については、そんな状況が人知れず埋もれている可能性も十分にある。
だから煽りが多い地域にはそれなりの善し悪し、煽りが大人しい地域にもそれなりの善し悪しがあるため、どちらが良いとも言えないのが実際のところだ。
より具体的に言えば、初級者向きなのは煽りの多い地域、玄人向きなのは煽りの大人しい地域と言える。
煽りの大人しい地域ほど、打ち手の資質、あるいは人脈の強みが出るので、初級者によっては少々難しく感じるかもしれない。
高設定の狙い方
設定判別についての解説が終わったところで、今度は高設定をどうやって狙うのかについて説明して行こう。
結論だけ最初に置いておくが、高設定狙いの手法に確実な正解は存在しない。
なぜなら、高設定狙いとは常に相対的なものだからだ。
ホールとの兼ね合い、同じ地域で高設定を狙うライバルとの兼ね合いなど、状況は千差万別であるため、より具体的な狙い方というものを一般化して語る事は極めて困難なのである。
それを大前提として踏まえた上で、大枠として考えられる高設定狙いの方向性について解説して行く。
この大枠さえ理解できれば、個別の状況への対応は十分に可能であるから、基本的な考え方をしっかりと身に着けよう。
明示された期待できる状況に乗る:特定日狙いなど
人の密集している地域であり、尚且つホールの煽りが一定以上に許容されているような地域の場合、ホール側が提示してくる「煽り」に乗っかる立ち回りをする人も多いだろう。
以前はこういった立ち回りを「イベント狙い」と言っていたのだが、所謂イベントというものが全国的に規制された結果、言葉を変えて「特定日」とか「取材」なんて用語が使われるようになった。
このあたりの言葉は時期によって変化するため細かく覚える必要も無ければ分類する必要もないが、ともかくホール側が煽ったタイミングにだけピンポイントで攻めるような立ち回りの事だ。
その中でも、大きく分ければ以下のような分類がある。
- ホール固有の特定日(末尾〇の日など)
- イベント会社やパチスロ媒体主催の取材イベント
- SNSを活用した煽り
上記の亜種が様々にあり、分かりやすい狙い目を生み出している。
こういったものは、誰の目にも明らかな煽りポイントであるため、広く集客できるというのがホール側にとっての大きなメリットである。
一番望ましいのはホール側が広告費をかけずともユーザーが寄って来てくれる固有の特定日だが、それだけで集客できる強いホールは限られる。
そこで様々な即効性の高い広報戦略を注入するわけだが、これがホールにとって吉と出るか凶と出るかは難しいところだ。
とは言え、やはり狙う側としては分かりやすい狙い目を作ってもらえることはありがたいとは言え、こういった狙い目を転々として行く立ち回りをする人も少なくない。
一方で誰にでもわかりやすいという事は、ライバルも多いという事であり、ライバルが多くなればそれは徒党を組める集団の優位性が際立つという事にもなる。
いわゆる「軍団」とも呼ばれるが、こういった集団で稼働する一団が生まれる背景には、徒党を組む事の優位性が大きいという現実がある。
自分一人での単独稼働のことは、ピン稼働と言われる。
ピン稼働で稼ぐことに比べると、2人以上で組める状況には大きなアドバンテージがある。
この事は自分がそうするか否かに限らず、事実として理解しておいた方が良い。
なにをもって「ピン」とするかは、人によって大きく異なる。
最も緩い定義では、財布がバラバラならピンというもの。つまりノリ打ち(収支を複数人で共有する打ち方)じゃなければピンという事であるが、実際の所は財布が一緒か否かというのは客観的な視点から見ると大した問題ではない。
狭義のピンというのは、他の打ち手との情報共有などもしていない状況を指す、本当の意味での単独稼働のこと。この定義になると、ピン稼働をしている人は相当限られてくるため、多くの場合で「自分はピンだから」といったように言っている人は当てはまらなくなる。
より一般的な定義で言えば、ノリ打ちではなく、常に行動を共にしているグループにも所属しておらず、しかしちょっとした情報共有ぐらいは行う、こういった人が「ピン」と自称しているといったところだろう。
明示されない期待できる状況を掘る:データ分析
特定日狙いなどの明示された状況を攻めるのではなく、ホールデータを解析して自ら狙い目を見出していくのがデータ分析によるホール攻略である。
データ分析と言うと難しく聞こえるかもしれない。
実際に細かく分析するとなると手間と時間、あるいは技術的なものが必要となるが、そこまで根を詰めなくてもパチスロで勝つための情報は十分に入手できるから安心してほしい。
やる事は案外単純だ。
- 遊戯データから高設定の可能性が高いと判断出来る台をピックアップして、その台が高設定となる理由を分析する
- 分析した結果、何かしらの法則性や根拠を見出せたら、その根拠にそって高設定投入の未来予測をたてる
- その予測が当たっていた場合には、後日その予測に沿って高設定狙いをする
もちろん狙いの精度をあげようとすれば、それなりに深い考察が必要となるし、経験も必要ではある。
とはいえ、基本的には上の3ステップを実践すれば良いし、精度を上げるのは経験を積みながらで良い。
こういった分析をするためには、なんといってもホールの遊戯データが必要だ。
実際にホールへ行って、台上のデータカウンターをポチポチしつつデータをスマホに記録していくようなアナログ的手法を用いても良いが、一番良いのはデータロボサイトセブンというサービスを活用する事。
サイトセブンなら、機種全台の平均データも簡単に把握できるため、データ分析の手間が一層省ける。
サイトセブンに登録されていないホールについては、ホール独自のアプリなどでデータを公開している場合もあるため、そちらを確認してみよう。
それもないホールについては、実際にホールに行ってデータ収集するしかない。
サイトセブン登録ホールは「楽ちん」、未登録ホールは「穴場」
サイトセブンに登録されているホールの場合、データ分析が圧倒的に楽ちんである。
機種全台データを簡単に閲覧できるし、特定条件での検索機能も充実している。
情報公開の度合いはホールによってまちまちだが、サイトセブンに登録されているホールのデータ分析はお手軽の一言。
しかしそのメリットは自分だけではなく、他のライバルたちについても同様に言える事だというのも悩ましい点ではある。
一方でサイトセブン未登録、自店独自のアプリなどもないホールの場合、現場に行ってデータ収集をする必要がある点は非常に面倒ではあるが、それが逆に言えば大きな狙い目ともなり得る。
状況が良くてサイトセブンに登録されているようなホールの場合、近隣だけではなく少し離れた地域で普段は稼働しているユーザーにとっても、データからこの日はアツいと判断できるような時には足を延ばして遠征してくるだけの価値をデータ上から認識できるため、状況の良さに比例してライバルの数も増えてしまいがちである。
一方でデータを外部に公開していないホールの場合なら、ごく限られた地域内での認識に留まるため、良い状況が長持ちしやすいという事も出来る。
もちろん高設定が投入されている状況であり、高設定を狙う価値のあるホールである事が大前提ではあるが、サイトセブンに登録されていない、データ発信をしていないホールこそ穴場的な狙い目とはなり得る。
こういったパチスロ稼働に必要な情報収集の方法は5日目の講座で扱っているため、その時に詳しく解説する。
3日目のまとめ
- 設定と機械割、期待値について理解する
- 設定判別の基本は実践データの分析
- 高設定狙いには「明示された状況狙い」と「明示されない状況狙い」がある
パチスロで稼ぐための手法の一つである高設定狙いについて、基本的な内容からじっくりと解説した。
それなりにぎっしりと詰まった内容となったが、しっかりと読み込んでもらえただろうか。
今回の内容は、パチスロで勝ち続ける上で最も重要な内容が凝縮されているため、出来れば何度でも読み返して欲しい。
特にこの講座を一通り読み終えて、実践に移行してから再び読んでもらえれば、今現在の理解度よりも深い理解に繋がるだろう。
4日目以降へ進んでからも、3日目の内容は極めて重要となるため、振り返って参考にするのもオススメだ。
以上、3日目終了。